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  • 2021.10.05

レコーディングエンジニアの業務レポート~リズムレコーディングのセッティング

これまでボーカルレコーディング、ストリングスレコーディングのセッティングについて紹介させていただきましたが、今回はドラムやベース、ギターなどリズム収録時のセッティングについて書かせていただきます!リズムのレコーディングではやり方がいくつかあります。

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リズム収録のセッティング

1つは、今まで紹介してきたレコーディング方法と同じく、楽器ごとに演奏してもらい録っていく方法。2つ目は、例えばドラム、ベース、ギターでしたら、それぞれブースに楽器やアンプなどの機材をセッティングし同時に録音する方法です。今回は後者の同時レコーディングの際のセッティングを紹介します。

リズム楽器の同時収録

ストリングスのレコーディング時と同じくリズムのレコーディングはスペースが必要なため、ブースが広い第1スタジオを使用します。エンジニアや録る曲によっていろいろなパターンがあるのですが、ドラムセットをメインフロア、ベースアンプをブース3、ギターアンプをブース2にセッティング‘することが多いです(メインフロアにアンプを置き、周りに衝立を立てレコーディングすることもありますし、曲に合わせてドラムをタイトに録りたい時などにドラムセットをブース2に入れてレコーディングすることもあります)。

こちらが実際にセッティングをした時の写真です

特にドラムは立てるマイクの本数が多いため、マイクポケットの数と場所も考えてセッティングしなくてはなりません。マイクの置き場所もそれぞれの楽器の近くに置いてあります(ハイハットのマイクなら左側、フロアタムのマイクなら右側 など)。入社したての頃はマイクポケットの数と立てるマイクの本数と場所を合わせることがとても大変でした。また、オーバーヘッドやアンビマイク、ルームマイクなど高さが必要なマイクには、重めのマイクスタンド(KEITH MONK)を使用し、マイクケーブルも10メートルのものを使用しています。キックのインマイクは中に突っ込みやすいように、ショートスタンドを二本連結させる場合もあります。

キック用のインマイク

CUE BOXにはそれぞれの楽器とクリックを単独で送り、ヘッドフォンを用意しておきます。

CUE BOX

左奥のピアノブースでピアノも同時にレコーディングするときもありますが、使わないときはピアノブースをデッドスペースとし余ったマイクスタンドや譜面台、CUE BOXなど使わないものを置いています。ブースのセッティングを終えたらヘッドアンプやコンプレッサーなどに回線を繋ぐのですが、立っているマイクの本数が多い分大変になってくるのでリズムの時は特に間違えないように気をつけています。マイクチェックも一つずつ慎重におこなっています!

いかがだったでしょうか?入社して二年目になりリズムの現場でのアシスタントに着かせていただく機会も増え、日々勉強中です。これからも引き続き精進します!

著者:荒谷 莉子(音楽エンジニア)

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