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- 2020.06.05
レコーディングブース内のスイッチ類について~トークバック・クレジット・キューランプ
以前、カフの役割についてご紹介しましたが、今回はトークバック(TB)・クレジット(CRD)・キューランプ(CUE)についてご紹介します。
関連リンク:ナレーション収録時にマイクのON/OFFを切り替える『カフボックス』
この3つはコントロールルームとブース内でやりとりをし、レコーディング作業を円滑に進めるための機器です。各スタジオのディレクター席に設置されているスイッチで操作でき、それぞれに役割があります。
トークバック~レコーディングブース内とのコミュニケーション
トークバックは写真左の「TB」と書かれたスイッチです。このスイッチは押している間だけ、レコーディングブースの中に声を送ることが出来き、主にディレクターさんと役者さんのコミュニケーションに使用されています。ディレクターさんの声は、ぞれぞれ下記から音が出るようになっています。
クレジット~送稿用音声の収録
クレジットは、上記写真の中央の「CREDIT」と書かれたスイッチです。ラジオCMの収録が多いMIT STUDIO特有のスイッチで、ディレクターさんの声を録音・収録する時に使用します。ラジオCMは局に送稿する際、本編の前にCMの素材名を音声クレジットで入れる規定になっています。その為、収録後にディレクターさんに『広告主名・CM素材名・秒数』を読んでいただき、送稿用のデータを作成します。
このスイッチはラジオCMの収録でのみ使用する為、MIT STUDIOでは、ラジオCMやナレーション収録で主に使用されるSTUDIO 3、STUDIO 5だけに設置されています。
キューランプ~レコーディングブース内へ合図を送る
キューランプは上記写真の一番右「CUE」と書かれたスイッチです。「CUE」とは日本語で「合図」や「きっかけ」という意味があり、役者さんに収録開始を知らせる時などに使用します。キューボタンを押すとレコーディングブース内の机の上のランプが光るため、役者さんが話し始めるきっかけになります。
映像を見ながらナレーションを収録する際は、映像に合わせてキューボタンを押し、役者さんが読み始めるタイミングを知らせることもあります。また、キューランプは音を立てずに役者さんに何かを知らせることが出来るため、尺がある程度決まったフリートークの収録などで、時間が迫っている合図として使用されたりもします。
お気軽にお問合せください
今回はディレクター席にある3つのスイッチ、『キューランプ・トークバック・クレジット』についてご紹介しました。STUDIO 3、STUDIO 5の場合は、この3つのスイッチが卓にも付いているため、エンジニアがアシストすることも可能です。このように通常の収録での使い方はもちろんの事、MIT STUDIOならではの使い方・仕様もありますので、ご不明点はお気軽にスタッフまでお問い合わせください。
著者:山下華鈴(MAエンジニア)