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- 2020.08.12
第3スタジオで使用『SSL AWS900+』~DAWコントローラーの機能を備えたアナログミキシングコンソール
TVCM、ラジオCM、企業VP(ビデオパッケージ)、ゲームボイス、ヴォーカル収録etc…。今回は多岐にわたって使用されている弊社第3スタジオの要『SSL AWS900+』についてお話しします。
SSLのコンソールとは
Solid State Logic社(通称SSL)といえば、アナログコンソールの名機『SL4000シリーズ』を生み出した会社です。
関連リンク:公式ホームページ ソリッドステートロジックジャパン( Solid State Logic Japan)
SSLが生み出したコンソールは数多くのプロのレコーディングスタジオに導入されています。MIT STUDIOでは第1スタジオ、第2スタジオにもSSLの『SL4064G』が導入されており、業界スタンダードなその音は多くのお客様から信頼を得ております。
関連リンク:第1・2スタジオで使用『SSL SL4064G』~安心感をもたらす定番ミキシングコンソールの4つの特徴
AWSはSSLの系譜を受け継いだ革命機
収録形態がテープからDAW(Digital Audio Workstation)へと変わっていき、DAW内での音量や音質のコントロールもし易くなってきた頃、アナログミキシングコンソールであると同時にDAWコントローラーの機能を備えた、当時としては画期的なシステムを備えたコンソールがAWS(Analogue Workstation System)なのです。(AWS900:2004年発売、AWS900+:2006年発売)
24chのchannel moduleとcenter sectionにマイクプリアンプ、EQ(イコライザー)からTB(トークバック)、DAWコントローラーまで、欲しい機能がコンパクトにまとめられています。さらにSuper AnalogueマイクプリアンプにEシリーズのEQ(イコライザー)、Dynamics、コンピューターオートメーションなど、今までの上位機種の良いところもしっかり受け継いでおり、SSLに馴染みのあるエンジニアであれば、違和感なく操作できる仕様になっています。
AWSの大きな魅力であるDAWコントローラー。
AWSは様々な機能をこのコンソール一台で操作できるのですが、個人的に一番便利な機能だと思うのがこちらです!
写真だと分かり難いかもしれませんが、アナログチャンネルとDAWのチャンネルが混在しているのです。以前使用していた別機種では、8チャンネル単位でしかアナログとDAWコントローラーが切り替えられなかったので、手の届く範囲に動かしたいチャンネルがまとまらず、離れたチャンネルを操作するのに腕を伸ばして使用していました。
AWS900+では収録するナレーションの音量を取りつつも、裏に流れる音楽や効果音のバランスも同時にコントロールできるように、ひとまとまりに配置できるのです。しかもDAWのチャンネルは、1チャンネル単位で配置をずらすことも可能で実にスマートです。
AWS900+コンソールは世代を超える
AWS900は第3世代の900+SEもでておりますが、弊社のAWS900+はまだまだ現役。今日も、このコンソールを通っていった音たちが世界中で流れております。もしかしたらTVで、スマホで、聴いたことがあるかもしれません。
あの時聴いたあの「音」と、変わらぬ音をお届けします。皆様の耳でお確かめください。お問い合わせはコチラよりお願い致します。
著者:齊藤 隆宏(MAエンジニア)