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  • STUDIO
  • 2021.07.07

新人レコーディングエンジニアの業務レポート~ストリングスレコーディングのセッティング

以前、ボーカルレコーディングのセッティングについて書かせていただきましたが、今回はストリングスのレコーディング時のセッティングについて書いていこうと思います!

関連リンク:新人レコーディングエンジニアの業務レポート~ボーカルレコーディングのセッティング

ストリングスレコーディング

ストリングスはボーカルレコーディングと違い、現場により楽器の編成が異なってきます。ストリングスとは主にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなどの複数の弦楽器での演奏を意味し、ヴァイオリンの中でも“ヴァイオリン1st”、“ヴァイオリン2nd”と、演奏するパートが分かれていることも多くあります。レコーディング時の演奏者の人数も曲によって変わってくるので、レコーディング前の確認が重要になってきます。MIT STIUDIOでは、第1スタジオのメインフロアが一番スペースが広くなっているのでこちらにセッティングをしていきます。メインフロアの広さの関係で「2,2,1,1,1」、「2,2,2,2,1」、「4,3,2,2,1」などといった編成で使っていただくことが多いです。

ストリングスレコーディングで使われる『2,2,1,1,1』とは

このストリングスレコーディングで使われる数字は各パートの人数を示しています。

ヴァイオリン1st:2名
ヴァイオリン2nd:2名
ヴィオラ:1名
チェロ:1名
コントラバス:1名

編成によって立てるマイクの本数やマイキングも変わってきます!こちらの写真は実際に「4,3,2,2,1」の編成でセッティングをした写真です。

「4,3,2,2,1」の編成セッティング

まず演奏する位置を考え中心がずれないように椅子、譜面台、CUEBOXを並べていきます。譜面台とCUEBOXは各楽器、パートごとに用意しています。また、ボーカルレコーディングの時はヘッドフォンを用意しましたが、ストリングスレコーディング時には片耳イヤフォンを用意します。弦楽器の演奏者はレコーディング時でもモニター上の音より実際の生音を聞くことが多く、複数人で合わせてレコーディングするストリングスの場合、ヘッドフォンで密閉された音を聞くよりも一体感も生まれるのだと思います。

「4,3,2,2,1」編成のCUEBOX

またレコーディング時にコントロールブースとの会話用にトークバックマイクも用意しておきます。マイクはエンジニアに事前に確認した通りに用意し、すぐにマイキングできる場所に設置しておきます。ボーカルレコーディング時より扱うマイクが増える分マイクケーブルも増えるのでスムーズにセッティングが行えるようケーブルフォローも重要になってきます!あとはヘッドアンプやコンプレッサーなどに回線を繋ぎ、セッションの用意をします。

ここまでがストリングスのレコーディング時のセッティングの一例になります。MIT STUDIOでは日々さまざまな楽器編成、音楽ジャンルのレコーディングが行われておりたくさん勉強させてもらっています。今後もお客様とエンジニアが気持ちよくスタジオを使っていただけるよう、アシスタントとして精進します!

著者:荒谷莉子(音楽エンジニア)

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