TOP > TOPICS(更新記事一覧) > STUDIO > 音楽レコーディングエンジニアのリモートワーク~作業に必要なPC環境や使用機材について
  • STUDIO
  • 2021.02.01

音楽レコーディングエンジニアのリモートワーク~作業に必要なPC環境や使用機材について

新型コロナウイルス(COVID-19)がいまだに猛威をふるい、リモートワーク(テレワーク)という言葉が定着してきています。MIT STUDIOでも引き続きリモートワーク出来るスタッフは率先して、リモートワークをしています。これまでもリモートワークに関して記事にしていますが、今回はレコーディングエンジニア目線でお伝えします。

関連リンク:新型コロナウイルス感染予防対策~エディターによるリモートワークに関する考察

レコーディングエンジニアのリモートワーク

いざ「リモートワーク」となり、「PCや機材はどこまで必要なのか」という点に触れてみます。今回は実際に私が自宅で使っている機材(DAW)をリストアップしていきますので、参考になれば幸いです。

PC・DAW環境

  • PC:MacBook Pro(Retina, 15-inch, Mid 2015)/ プロセッサ 2.8 GHz Intel Core i7 / メモリ 16 GB 1600 MHz DDR3
  • mac OS:High Sierra(10.13.6)
  • DAW:Pro Tools 2019.12
MacBook Pro(Retina, 15-inch, Mid 2015)

使用しているのは、5年前のノートモデルですが、スペックは高めなのでストレスなく動きます。Mix作業をするときは写真のようにノートのディスプレイはサブディスプレイ扱いにして、メーターなどを表示しています。これが意外と便利です!

Pro ToolsはHDではないので、トラック制限(オーディオ128トラックまで)の縛りが意外と辛いです。少しオーバーしそうな場合は、数トラックをまとめたりして収めたりします。プロジェクトによっては、Instトラックだけで200トラックを超えたり、Vo(ヴォーカル)に一部分だけ特殊なエフェクトをかけたりするためにトラックを分けることもあるので、意外とストレスでした。トラック数が多い作業の場合は会社でやっています。

※補足

まだ現役だと思っていたmac mini(Late2012、2.3GHzクアッドコア)ではMixには耐えられませんでした。Edit作業などは問題なく動きます。メモリも同じ16GBなのですが、OSやProToolsが新しめなので作業についていけないんですかね。購入当時フル改造したのですが・・・。同じ仕様のmac miniを利用してリモートワークしたいと考えている方の参考になれば幸いです。

オーディオインターフェイス

  • GRACE Design m903
GRACE Design m903

この機材は会社でなかなか使う機会がなかったのですが、大活躍しています!GRACE製で音は安定のクリア方向。ヘッドホン端子も二つあり、音源の入力もアナログ(XLR)、デジタル(AES,S/PDIF)、USBと豊富です。出力もRCAがあるので、ミニスピーカーを鳴らしたりするのに便利です。m900というコンパクトな後継機種があり、必要な機能は揃っているので、もし自分で買うのならそちらにすると思います。

関連リンク:GRACE design m900 

ヘッドホン&スピーカー

  • SHURE SRH1840
  • iLoud Micro Monitor
SHURE SRH1840

ヘッドホンは『SHURE SRH1840』です。過度な色付けがなく低音もふくよかにしっかり聴こえ、レンジ感もしっかりわかります。耳にベタ付きではないので、少し音との距離がある感じはしますが、それが長時間聴いていて疲れにくい要因になっていると思います。ただ、ちょっと重さがあるので、うまく頭に乗せないと脳天が痛くなります。。プロユーススタジオ標準の『SONY 900ST』もあるので、適宜使い分けをしています。

iLoud Micro Monitor

ミニスピーカーはMIT STUDIOで利用している標準スピーカーと同じ「iLoud Micro Monitor」です。このiLoudですがMIT STUDIOに導入してからエンジニア、コンポーザー、ディレクター問わずお客様から高評価をいただくことが多いです。ヘッドホンだけでなく、こちらも使うことによって冷静に多方面からMixを確認することができます。

関連リンク:ラジカセサイズのスピーカー「iLoud Micro Monitor」導入

小回りや融通がきくようになったリモートワーク

いかがだったでしょうか。色々な作業パターンがあると考えるので一概に答えはありませんが、一つの参考になればと思います。Editのみの場合はオーディオインターフェイスとスピーカーは要らないのでさらにコンパクトに作業することができます。「PC1台で全て完結できる」という言葉も最近よく聞きますし、自分なりの正解を見つけていければと思います。

個人的にリモートワークを導入してみて感じたことは「小回りや融通がきくようになった」ということです。ただ仕事とプライベートの切り替えが難しいとも感じました(自宅なのでやる気スイッチが入るまで時間がかかります)。

MIT STUDIOではリモートレコーディングにも対応いたします。レコーディング、Edit、Mixなどのご依頼がありましたら、是非ご気軽にお問い合わせお待ちしています。

関連リンク:プロレコーディングスタジオが提供するリモートレコーディングの方法2パターンを解説

著者:(音楽エンジニア)

TOPICS一覧に戻る

topへ戻る