TOP > TOPICS(更新記事一覧) > STUDIO > MAエンジニアとエディターの業務連携〜「EDIT進行管理表」の役割について
  • STUDIO
  • 2026.08.18

MAエンジニアとエディターの業務連携〜「EDIT進行管理表」の役割について

本日は、収録(MA)エンジニアとエディター間での作業フロー連携の中でも、日々の進行を支える「EDIT進行管理表」にスポットを当ててご紹介いたします。以前、ご紹介したように、MA作業は進行管理表の左から右へと流れるように進んでいきます。

収録から編集、チェック、MIX、そして納品まで、それぞれの工程を一つの管理表で共有することで、多くのスタッフが関わる現場でもスムーズな連携を実現しています。以前の記事では、全体の作業フローについてご紹介しましたが、今回はその中でも「情報共有」の要となる進行管理表について詳しく見ていきます。

関連リンク:MAエンジニアとエディターの業務連携~音声制作の作業フローについて

収録までの情報を一元管理

最初に記入されるのは、収録日やキャラクター名、作品によっては役者名などの「基本情報」です。収録前に仕込み作業が発生する場合も、この段階で情報を登録しておくことで、後工程の担当者も事前に内容を把握できます。収録が終わると、そのキャラクターのワード数やOK出しの有無など、収録結果を管理表へ反映していきます。

ワード数は単なる数字ではなく、編集やMIX作業量を把握するための重要な指標です。例えば数十ワードのキャラクターと数百ワードのキャラクターでは作業時間が大きく異なるため、担当者の割り振りやスケジュール管理にも活用されています。

さらに、進行管理表の中でも特に重要なのが、「誰がどこまで作業を担当しているか」を明確にしている点です。EDIT担当者の名前や進行状況を書き込むことで、複数人で同時進行している案件でも担当の重複や作業漏れを防ぐことができます。

作品によっては数十人、多い場合は100人を超えるキャラクターを扱うこともあるため、このような情報共有は欠かせません。担当者が変わっても状況をすぐ把握できるため、急なスケジュール変更やイレギュラーな対応にも柔軟に対応できる仕組みになっています。

編集からチェックへ

編集作業が完了すると、次はチェック工程へ移ります。ここでは編集内容に問題がないか確認するだけでなく、台本と音声ファイルとの差異や、キャラクターID・ファイル名に誤りがないかなども細かく確認していきます。「このセリフは再確認」「ファイル名修正」「ID変更」など、一見すると小さな情報でも確実に共有することが重要です。こうした確認を怠ると、後工程で修正が必要になり、結果として全体のスケジュールへ影響してしまうことがあります。

進行管理表では、そのような確認事項をコメントとして残せるため、エディターからエンジニアへ、そしてディレクターへと情報を正確に引き継ぐことができます。上部画像をご覧いただくと、赤字で納期が記載されている箇所があることがお分かりいただけると思います。これはPV案件や優先度の高い案件など、通常よりも短い納期で進行する案件を分かりやすく表示するための工夫です。優先順位が一目で分かることで、担当者全員が同じ認識を持ち、スケジュール調整や作業順の判断をスムーズに行うことができます。

また、画面右側にはメモ欄も設けられています。ここにはファイル名の命名ルールやフォルダ構成、納品形式など、作品ごとの仕様を記載しています。案件によってルールが異なることも少なくないため、このメモ欄は作業品質を維持するための重要な情報共有スペースです。口頭だけの共有ではどうしても伝達漏れが発生する可能性がありますが、管理表へ記録しておくことで、誰が作業しても同じルールで進行できる環境を整えています。

情報共有が品質を支える

一見すると、単なるExcelの管理表に見えるかもしれません。しかし実際には、エンジニア・エディターがリアルタイムで情報を共有し、進行状況を可視化するための重要なコミュニケーションツールとなっています。

MAの現場では、一つの作品を複数人で分担しながら制作することが珍しくありません。そのため、「今どこまで終わっているのか」「次は誰が担当するのか」「納期はいつなのか」といった情報を全員が同じ認識で把握できることが、高品質な音声制作とスピーディーな納品につながります。進行管理表は決して目立つ存在ではありませんが、現場全体を支え、制作フローを円滑に進めるための欠かせない存在のひとつです。

普段はお客様の目に触れることのない裏側の仕組みですが、このような積み重ねが、安定した品質と納期の両立を支えています。音声制作・編集・MA・納品まで一貫して対応できる体制をお探しの企業様・制作会社様は、ぜひMIT STUDIOへ、お気軽にご相談ください。クオリティとスピードの両立を実現するプロフェッショナルチームが、最適な音声制作ソリューションをご提供いたします。ご相談・お問合せをお待ちしております。

著者:安居翔貴(MAエンジニア)

TOPICS一覧に戻る

topへ戻る