- STUDIO
- 2024.11.12
新スタジオに導入するラージスピーカーの試聴会~3種類のスピーカーの印象・感想など
お久しぶりです。音楽エンジニアの荒谷です。以前、お知らせしたとおり、MIT STUDIOは2025年春に東新宿に移転する運びとなりました!そして先日、新スタジオに導入するラージスピーカーの試聴会を行いました。今回はそのラージスピーカー試聴会について書かせていただきます!
2024年現在、MIT STUDIOのラージスピーカーは、STUDIO 1では「WESTLAKE TM-3」、STUDIO 2では、「GENELEC1034A」、ニアフィールドスピーカーは、どちらのスタジオも「GENELEC8341」を使用しています。今回、音楽エンジニアで話し合い、候補に上がったラージスピーカーは、下記の4種類です。
- GENELEC1234
- GENELEC1238A
- PMC8-2
- ATC110
ラージスピーカーの感想
今回の試聴会には、ATCの都合が合わなかったので、今回はその他、3つのスピーカーを試聴しました。試聴会参加スタッフは、各々リファレンスを持ち込み、スピーカーの位置や高さも色々試し、計6時間ほど試聴していました。こんな機会は滅多にないため、とても楽しく、いい機会になりました!
GENELEC1238A
- GLMキャリブレーション機能があり、現在ニアフィールドで使用している8341と音像が似ていて聴き慣れている音がした。
- レンジ感が広く、どの帯域もフラットで聴きやすい。
- ニアフィールドスピーカーの8341と音が似ている点が、ラージスピーカーとして使う際の良し悪しがエンジニアによって分かれそうとの意見もありました。
PMC8-2
- 上下ともにレンジが広く、聴いていて心地よかった。
- スピード感のある曲でもアタック感がはっきり聞こえた印象。
- PMCのスピーカーをしっかり聴くのは初めてなこともあり、仕込みでうまく活用できるのか、慣れるまで時間がかかりそう。
- 公式資料によるとエイジングが50時間ほど必要とのことでした。
GENELEC1234
- 1238よりスピーカー自体の大きさが大きいこともあり迫力がありました。ただ大きさの問題で新スタジオには導入が難しいとの結論に至りました。
商業スタジオとして、他のスタジオとの兼ね合い、外部スタジオのエンジニアが持ち込むスピーカーが、GENELECのものが多いこともあり、音楽エンジニアの中ではGENELEC1238Aが、ラージスピーカーとして良いのではという結論に至りましたが、まだまだ検討中ですし、ATCのラージスピーカーも、近々試聴する予定です。
レコーディングスタジオを、1から作る機会など、今後ないかもしれないので、慎重に選定しています。ラージスピーカー以外にも、決める事はたくさんあり、スタジオを作ることの大変さを、日々実感しています。スタッフ一同、より良いスタジオを作るために、日々ミーティングを行っており、音楽スタジオは、とにかくモニター環境をよくすることを目標にしています!
MIT STUDIOに入社して5年目になり、今のスタジオがなくなってしまうことは、正直寂しさもありますが、新しいスタジオを作れることをとても嬉しく感じています。皆様にもぜひ楽しみにしていただきたいです!!最後までご拝読いただき、ありがとうございました!