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  • MIT CREATIVE
  • 2020.01.29

映像作品の音響効果~音楽の乗り換わりで印象を操作する方法

MIT STUDIOはプロユースのレコーディングスタジオとして、歌物収録や音声収録のお手伝いをさせていただいてますが、収録だけに留まらずサウンドクリエイティブでは作曲や音響効果等の業務も承っております。

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今回は私たちの業務の中のひとつ、動画作成においての音響効果についてご紹介させて頂きます。

ほとんどの動画に使われる音楽・効果音

動画は私たちの身の回りに沢山あります。例えばテレビ番組。例えばスーパーやデパート等で見られる商品の宣伝動画。例えば自動車教習所の講義で見られる教材の動画。これらのほとんどの動画に音楽・効果音が使われています。

ご予算やお時間の都合がつけば、作曲でオリジナル曲を作る事もありますが、選曲をする事も多くあります。著作権等の制約もありますが、MIT STUDIOでは複数の音源ライブラリーを契約、所有しておりますので、可能な限りお客様のご要望に沿った選曲に対応いたします。

作業内容~選曲・音楽の編集・効果音の追加など

案件や状況によって進め方は様々ではありますが、大体は動画の編集が先にあり、映像が完成したら音響効果の担当者にそのデータが回ってきます。事前に選曲を進める事もありますが、映像に合わせて選曲できるのはそれからになります。

作業は選曲だけではなく、音楽の編集や乗り換えも音響効果の作業です。その為、事前に選曲した曲をいざ映像に合わせてみると、編集で上手く繋がらなかったり、乗り換えが上手くいかないという場合も非常に多いです。

また、テロップや映像エフェクト等に効果音を付けるのも音響効果の仕事の一つです。動画に付け足す音はほぼ全て音響効果の担当者が付けます。全ての音を付け終えたらMA(マルチオーディオ)に備えてレベル(音量)調節等、微調整をします。

選曲の重要性~制作者の意図に併せて対応

動画において、音響効果の役割はとても重要です。動画に付ける音楽の方向性や役割等は制作者と打ち合わせをして擦り合わせます。その方向性にそって選曲、編集、乗り換えをします。

分かりやすい例えを出しますと、海辺のシーンでも楽しい曲をかけるか、切ない曲をかけるかで見え方が大きく変わってきます。また、どこでどのように曲を乗り換えるかでも動画の印象が大きく変わります。制作者が動画をどのように作り上げたいかを汲み取って、どうすればより効果的に見えるかを考えながら選曲や編集を行います。

音楽の乗り換わり方で印象を操作する

これからは音楽の乗り換わりについて、例を用いてご紹介します。今回は元となるVTRはありませんが、スタートから30秒ほどしたら音楽を乗り換える事を想定して作りました。また、音楽の組み合わせで感じ方が違うので、今回ご紹介する説明だけが正しいとは限りません。

※下記のご説明で使用する音楽は、MIT STUDIOのサウンドクリエイティブチームが制作した音楽を使用しております。

●パターン1

まずは一般的なフェードを使った乗り換わりです。この場合、構成的に音楽は乗り換えたいが、乗り換え自体に意味を持たせたくない場合に使用します。

●パターン2

一曲目は曲の最後の部分を使用し、曲を終わらせてから2曲目に乗り換えます。全く違うシーンだと分からせたい時に使用します。

●パターン3

曲の途中でリバーブをかけて終わらせてから、2曲目に乗り換えます。雰囲気や意味がガラッと変わって聞こえます。リバーブは「D-Verb」,を使用しました。

●パターン4

フレーズを合わせて曲と曲を繋げます。曲の雰囲気は変えたいが、シーン的には繋がっているので、曲も繋げた方が良い場合に使用します。

●パターン5

クロスフェード。乗り換わりを全く感じさせたくない場合に使います。乗り換わる部分に別の音(笑いや歓声等)が入っている部分を狙う事が多い。

●パターン6

1曲目を「Vari-Fi」で落として乗り換えます。少し特殊な形ですが、映像によってはマッチする事もあります。

6種類の乗り換え方をご紹介しましたが、これらはほんの一部です。

全ては動画の構成、制作者の意図に合わせて選曲、編集を行いますので一概に上記の理屈が当てはまるものだけではありません。

MIT STUDIOでは、今回ご紹介したような業務も承っております。それだけでなく、MAスタジオも併設しておりますので、音響効果からミキシングまでお任せいただく事も可能です。

また弊社では選曲だけでなく、作曲もしていますので、オリジナルの曲を作りたい等ご要望があれば作曲のご依頼もお待ちしております。お気軽にお問い合わせ下さい。

皆様の制作する作品をより良い物に出来るよう、是非お手伝いさせて頂ければ幸いです。

著者:MIT STUDIO(エディター)

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