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  • 2024.09.04

バイノーラル録音技術を使ったオーディオドラマ制作~プラグイン「panorama6」を使用

MIT CREATIVEでは、テレビCM、ラジオCM、企業VP(ビデオパッケージ)、ゲームやYouTubeで使われる楽曲制作や、選曲、効果音制作など、音に関わる様々な業務を幅広く行っております。最近、お仕事でドラマCD案件にいくつか携わることがあり、その中でバイノーラルドラマのお仕事がありました。

バイノーラルドラマ

バイノーラルドラマとは、バイノーラル録音技術を使って制作されたオーディオドラマのことです。またバイノーラル録音とは、人の鼓膜に近い位置にマイクを設置して録音し、イヤホンやヘッドホンで再生することで立体的な音響効果を再現する録音方法です。これにより、ヘッドホンで再生した際に、あたかもその場にいるかのような立体的な音を体験することができます。

関連リンク:ダミーヘッドマイクを使用したバイノーラル収録~通常のボイス収録との違いなど

効果音に関しても「バイノーラルマイク(ダミーヘッドマイク)」で収録する時もありますが、今回の案件は、ボイスを頂いてからMIXまでの時間があまりなかったため、ライブラリー音源を使用して、作成することになりました。ステレオ音源をそのまま使おうとすると、違和感があるため、プラグインを使用して、ステレオ音源をバイノーラル音源に変換して作業を行いました。変換に必要なプラグインですが、今回はwaves arts社のpanorama6を使用しております。

waves arts社 panorama6

視覚的にわかりやすく扱いやすいため、普段からかなりお世話になっているソフトです。現行はバージョン7です。エムアイティギャザリングではバージョン6を使用しております(2024年8月現在)。

パラメータは少し多いですが、大きくわけて3セクションごとに分かれているため、慣れるのもそこまで時間はかからないと思います。

Direct Sound(直接音)

Direct Sound(直接音)

Reflections(反響)

Reflections(反響)

Reverb(リバーブ)

Reverb(リバーブ)

上記3つのセクションに分かれていて、ここを調整、作り込んでいきます。

  1. 直接音では音のポジショニングを行い 音源を3D空間内に配置、音の位置を指定し、音がどこから聞こえるかを決めます。
  2. 反響音の調整、壁や床などの物体に反射する際のシミュレーションを行います。
  3. 空間における残響効果を設定します。

足音(バイノーラル音源)

サンプル音源として足音を用意してみました。ぐるっと一周歩き回るような感じで、バイノーラル音源を作成しておりますので、ヘッドホン、イヤホンを使って、バイノーラル音源をお聞きください。

後ろにいった音も、結構わかりやすいかなと感じました。足音以外にも、色々な効果音を空間上に配置できますので、バイノーラルドラマにかなりおすすめです。

MIT CREATIVEでは、作曲・編曲、効果音制作、レコーディング、mix、キャスティングなど、一連の行程を、まとめて1度に行うことが可能です。テレビ/ラジオ/WEB CMの音楽や、ゲーム音楽、YouTubeのオリジナル楽曲やBGM、タイトルで使用するジングル、サウントロゴ、効果音など幅広く承っています。音でお困りの方はぜひお気軽にご相談・お問い合わせ下さい。

著者:廣澤拓郎(サウンドクリエイター)

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