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  • 2023.10.02

レコーディングスタジオのメンテナンス~パッチケーブルコネクタの清掃について

MIT STUDIOで行なっている「スタジオメンテナンス」に関する記事は、今まで何度か掲載してきましたが、本日はその社内メンテナンスの細かな部分を更に深掘りして、ご紹介していきたいと思います。

まず弊社では外部業者の方に来ていただき、コンソール周りやパッチ盤の異常を点検していただく「定期メンテナンス」と、スタジオを空けてエンジニア陣でモジュールのガリ取りやカード交換などを行う『社内メンテナンス』の2種類を行なっております。

関連リンク:社内メンテナンス導入~コンソールや使用頻度の少ない機材状態をより良好に

今回は、その中でもブースのマイクポケットから、コンソール上に回線を立ち上げる際に使用する『パッチケーブルのメンテナンス』に、スポットしてご紹介いたします。

原因不明のノイズ…実はパッチケーブルが原因かも!?

レコーディングスタジオには、パッチ盤と呼ばれる電子機器を容易に繋ぎ換えて接続できるよう、コネクターのジャックをまとめて配置したパネルが設置されており、先述したパッチケーブルはそれらの機材を接続するために使用するケーブルを指します。ケーブルの種類もいくつかありますが、殆どの商業スタジオで使われているのはバンタムプラグという小径のパッチコネクタになります。

コネクタの素材には金属が含まれ、指などで触れてしまうと指紋が付いてしまい、そのまま放置すると錆びついてしまうため、それが原因となり機器間の接触不良を起こしノイズが発生したり、音が来ないケースもあります。実際の現場でも、ノイズの原因究明を一通り行なった後に、パッチーケーブルを変えたらノイズが消えたなんて灯台下暗しな場面も・・・(泣)

メンテナンス業者も使用する万能金属用研磨剤

プロ御用達!ワコーズのメタルコンパウンドを使用

弊社では 、万能金属用磨き剤、ワコーズのメタルコンパウンドを使用して、パッチケーブルコネクタの清掃を定期的に行なっております。研磨剤をガーゼにのせてコネクタ部分を磨くことで、錆やキズの付いた表面を素早く磨き上げることができ、こびり着いた汚れも見違えるほど綺麗になります!また非常に伸びが良いため少量で十分に落とすことができるため、経済的にも優しいのがポイントです。

金属製品になら何にでも使える万能品となっているため、皆さまも久しぶりに使った機材類などを掃除される際には、是非お試しください。

磨く前(上)と磨いた後のコネクタの比較写真

まとめ

いかがだったでしょうか。本日はスタジオメンテナンスの中でも、更に細かな部分をピックアップしてご紹介させていただきましたが、ノイズの原因は、意外と身近なところにあるということが皆さまにも伝わっていただけましたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

MIT STUDIOでは継続的にメンテナンスを実施し、スタジオをご利用してくださる方々が、より良い音で快適にレコーディングを行えるよう努めて参りますので、是非お問い合わせ・ご相談お待ちしております!

著者 : 粕川 鈴(音楽エンジニア)

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