- STUDIO
- 2023.02.21
新人MAエンジニアの業務レポート〜収録や録音スタジオ外の業務について
初めまして、2023年1月入社致しました、MAエンジニアの立野(たちの)と申します。今回は、私が現在担当している業務内容について、ご紹介させていただきます。
高校時代から、声の収録をすることを志しておりました。こうして実際にお仕事をできて、大変嬉しく思っております。日々、先輩方から様々なものを吸収できるように、頑張っているところです。今回は、MAエンジニアとして入社したら、最初はどのような作業をしているのかを、ご紹介いたします。
収録での業務
現在私は、MAエンジニアのアシスタントのアシスタント(通称アシアシ)と呼ばれる立場で、現場に入っております。
関連リンク:新人レコーディングエンジニアの業務レポート~『アシアシ』の仕事をご紹介
先輩方に教わりながら、まず機材の電源をいれて、パソコンが立ち上がり次第、スタジオの掃除を行います。掃除が終わったら次に録音できる状態にするように、マイクのセッティング・卓(ミキシングコンソール)のセッティング(パッチ)などを行います。スタジオ毎や、収録状況によって、行うパッチも異なるので、柔軟に考える意識が大切です。
過去に収録しているものに関しては、事前に引き継ぎ内容を確認し、マイクなどの選定や、納品物のフォーマットなど、前もって確認をしておくことが大切です。現在では、クライアント様がリモートというケースや、映像を使用するかどうかなどによって、パソコンや映像機器の準備などが異なり、そういった現場でも柔軟に対応できるよう日々奮闘しております。
実際に収録が始まったら、先輩エンジニアのアシスタント作業を見学し、先輩方がどのような動き(作業)をしているかを見て、覚えることがメインです。収録中の役割といたしましては、アシスタントとしてのスキルを学ぶこと、MIT STUDIOでは、どのエンジニアが見ても把握できるようにと、台本の書き方が統一されておりますので、台本への書き込みの練習、バックアップを回す、というような業務を行なっております。
台本に関しては、のちのちのチェックや、他の人がその台本で作業しますので、わかりやすく書くことが重要です。収録ではまだまだ、できることが少なく、いち早く先輩方から学び、戦力となれるように頑張っています。
録音スタジオ外の業務
新人MAエンジニアの仕事は、収録でのアシアシ業務だけではありません。収録では、スタジオごとの回線の流れや、セッティングの仕方を学びますが、その他にも仕事は沢山あります。今回は、最近主にやっている、二つの業務について紹介いたします。
- 音声ファイルのリネーム作業
- 収録したもののOKテイクを並べるOK出し
ゲーム収録などでは、納品する際に、音声ファイルにIDをつけるリネーム作業を行います。MIT STUDIOでは、Excelなどを用いて、特定の名前を設定して、一気にIDにする仕組みを作っておりますので、手打ちよりもミスが少なく、時間も短縮できるようになっております。
収録した音声を、エディットや基準の音圧レベルに上げる前に、OK テイクを並べて、台詞毎に切るのがOK出しです。トラックボールやシャトルといったデバイスで、ショートカットを用いながら、Pro Toolsで作業をします。今までは、全くトラックボールを触っていなかったので、最初は特定の場所にカーソルを持っていくだけでも一苦労でしたが、今ではスムーズに使うことができるようになりました。
いかがだったでしょうか。入社してそろそろ一ヶ月といったところで、まだ様々な業務に苦戦しながら、日々奮闘している段階でございます。早く一人前のエンジニアとしてお仕事ができるよう頑張りたいと思っております。MAエンジニアを目指している様々な方に、入社したての最初は、どのような作業をしているのか、といったことの参考になれば幸いです。
著者:立野勝也(MAエンジニア)