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  • 2023.05.15

ドラマCD制作について~収録から納品までの作業工程

エムアイティギャザリングは、収録や整音を行うエンジニア、音声のノイズカットを行うエディター、楽曲・効果音制作を行うサウンドクリエイターと、音に関わる業務でも職種が分かれています。今回は、エンジニア・エディター・サウンドクリエイターと、3つの職種が協力して制作する、ドラマCDの収録からMIXの作業をご紹介します。

1.収録

まず初めにエンジニアが、音声の収録を行います。

台本と役者の演技を照らし合わせ、監督やクライアントと、どのような演出にするか等の打ち合わせも行います。ドラマCDは、ゲーム収録とは少し違い、細かなリアクションや、アクション等のアドリブ演技も必要になるので、録り逃さないように、アドリブの必要箇所の確認も同時に行います。収録後、OKテイクと必要なアドリブ箇所を切り出し、エディターにデータを渡します。

2.ノイズカット

エンジニアから受け取った、音声データをノイズカットします。

ゲーム音声のノイズカットでは、細かなブレスはカットしてしまうことが多いですが、ドラマCDではブレスはなるべく残した状態にしておきます。これはブレスがあることで動きが分かりやすくなる、映像が無いドラマCDならではの編集方法だと考えています。ノイズカットが終わり次第、エンジニアにデータを戻してエディターの作業は終了です。

3.並び替え

エンジニアがPro Toolsを使用し、台詞を台本通りに並び替えます。

登場人物ごとにトラックを分け、会話のテンポを気にしながら並び替えていきます。このとき、収録時に頂いたアドリブも、同時に組み込んでいきます。並び替えが終わったら、セッションデータをサウンドクリエイターに渡します。

4.効果音制作

サウンドクリエイターが、台本の指示や、場面に合った効果音を制作・選定します。

エンジニアから受け取ったセッションに、BGMやSE用のトラックを作成し、台詞に合わせて貼り付けていきます。効果音を入れたことで変わった会話のテンポ感も同時に修正します。

BGMやSEなども追加された状態

5.MIX

MIXを担当するエンジニアと、サウンドクリエイターがスタジオを使用して作業をします。

台詞と効果音の音量のバランス、演出方法の擦り合わせ、BGMや台詞のタイミング調整を行い、より良い作品になるよう仕上げていきます。完成したデータをクライアントに送り、またはスタジオにて音声確認していただきます。「ここはこうしたい!」といった、ご要望があった場合は修正し、ご満足いただける作品になるよう最終調整します。クライアントから、すべてOKを頂けたら、全作業終了になります。

MIT STUDIOで、収録からMIXまで行うドラマCDは、このような流れで完成します。監督やクライアントと話し合いながら、より良い作品になるよう尽力させていただきます。今回は、セリフ収録、エディット、効果音制作、MIXという工程でしたが、MIT STUDIOでは、楽曲制作・レコーディングまわりの業務も承っていますので、トータル的な対応が可能です。もしドラマCDの制作でお困りでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

著者 : 山下華鈴(MAエンジニア)

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