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  • MIT CREATIVE
  • 2020.09.29

音響効果の音加工について〜音楽の始まり方

MIT STUDIOでは音響効果のお仕事もお受けさせて頂いております。今回は音響効果についてお話させて頂ければと思います。さて、以前の音響効果のお話では「音楽の終わらせかた」についてお話しさせて頂きました。

関連リンク:音響効果の音加工について〜音楽の終わらせ方

今回はその反対、「音楽の始まり方」についてお話しさせて頂きます。音楽の始まり方とは何の事か。何となく想像がつく方もいれば、全く分からない人もいると思いますので、どういう事か説明いたします。

音響効果の仕事とは

音響効果のお仕事は、簡単に言うと《音楽や効果音を適所に入れる》という作業になります。その中でも音楽は尺の調整が難しく、使いどころも慎重に選ばなければなりません。例えば、一番盛り上げたいシーンの時にゆったりしたイントロ部分なんかはカットして、大サビの部分から使ったりします。その時、曲はすごく合うんだけど入り方がかなり不自然になってしまうものも数多くあります。

音楽の始まり方
音楽の始まり方

音響効果の作業の多くは、完成された音楽データを編集します。なので、サビ前に入り込むバイオリンだけを抜くという事はとても難しいのです。そういう場合どうするかというと、多くの場合はごまかしてしまいます。例えば同じ曲の別の場所のドラムだけを引っ張ってきたり、効果音を付けたりと、出来るだけ不自然にならないように、音楽を最大限活かせるように細かな編集をします。ここでは、よく使う手法を少しだけご紹介しようと思います。

限られた秒数で違和感なく始める手法

一つ目ははリズムを別の所から引っ張ってくる手法です。まずはサビ部分をそのままお聞き下さい。

特に問題なくこのままでも使えますが、あえてリズムを引っ張ってきます。イントロ部分や間奏部分にアタックに使えそうな楽器が入ってる事が多いので、その辺を重点的に聞きます。

今回はイントロ部分から持ってきました。

いかがでしたでしょうか。こちらの方が音楽的には聞きやすかったと思います。ですが、音響効果とは状況によって様々な手法を用いますので、これとは逆にあえてドラムを抜いてサビ頭からバンと出す事もあります。今回はサンプルとしてドラムを付けてみました事をご承知下さい。

さて続いてですが、オーケストラのものです。まずはサビそのままをお聞き下さい。

頭が少し欠けていて、急に始まった感じがしませんか?オーケストラの音楽は全体的に音がつながってる事が多いので、こういう現象がよくおこります。こういう時は、思い切って効果音をつけます。今回は何を付けるかというと、ティンパニーをつけてみます。その状況に合わせて効果音を変えて付ける物ですが今回はシーンもなにも無い状態なので、音楽自体がどれだけごまかせるかをどうぞご拝聴下さい。

いかがでしたでしょうか。もはや普通に聞き流していたら違和感が無いぐらいにはなったのではないでしょうか。更にここにはナレーション等、別の音も入る事が多いので更に違和感がなくなります。

このように、私たちはちょっとしたアイデアやちょっとした技術で皆様が聞いている音楽や効果音をいかに自然に効果的に魅せるかを考えています。何か音楽や効果音の事でお困りの事がありましたら、是非MIT STUDIOまでご相談下さい。

著者:MIT STUDIO(エディター)

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