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- 2020.08.18
【BGM制作】DAW上でのギターの音作り~使用プラグインやメリット・デメリット
MIT CREATIVEではBGM制作や効果音制作を行っております。今回はBGM制作時におけるDAW(Digital Audio Workstation)上でのギターの音作り手法について一部ご紹介したいと思います。
ギターでの音作り手法
現在では音作りに幅が広がり、実機のアンプ、エフェクターを使用してレコーディングする方法やアンプやエフェクターをシミュレーションしたプラグインをDAW(Digital Audio Workstation)のトラックにインサートし実機を使わずに音作りを行うという方法もあります。
前者のように実機を使う場合は編曲まですべて終わっていて、あとはギターを録るだけというときに個人的にはおすすめだと考えています。ですが私は作曲の段階からエレキギターを弾いたりするので、プレイバックしながら音作りを調整したり後から調整することが多いです。そういった場合は後者のように実機を使わずにプラグインで音作りを行うようにしています。
こちらのプラグインについての詳しい説明は省かせていただきますが、双方ともに私が使用しているアンプ・エフェクターシミュレーションプラグインです。こういったプラグインを使うメリットをあげたいと思います。
メリット①:レコーディングした後でも自由に音作りを変えられる
トラックにインサートする形ですので「やっぱりアンプの歪み加減を変えたい」「コンプレッサーのかけ具合を変えたい」などレコーディングした後でプレイバックしながらでも自由に音作りをすることができます。それに対して実機のアンプやエフェクターを使用した場合は音作りをした後に録り直す必要があるので、様々な手間がかかってきます。
メリット②:音作りの手軽さ
ゲインを変えたり、エフェクターを追加してみたりするだけでなく、例えばマイクの種類やマイキングの位置でも音の奥行や太さがだいぶ変わるので、そういった部分もプラグインでエミュレートできます。また、気に入った音色はプリセットに保存しておけば様々な案件での制作時に対応できます。
ここまでのメリットを見るととても便利に見えますがデメリットもあります。
デメリット:モニター時に遅延が発生する
レコーディング時に自分で設定した音作りを聞きながら録音する場合、トラックの音をモニターする必要があるので弾いている音が若干遅れて自分に返ってきます。遅延を小さくするためにはDAW(Digital Audio Workstation)の設定でバッファサイズを小さくしていくのですが、スペックに自信のないPCですと小さくしていくほどDAW(Digital Audio Workstation)にどんどん負荷がかかり重くなってしまいます。
遅延がひどい場合は、録音の際トラックのモニターはしない(つまり何もかかっていないクリーンな音をモニターする)もしくはバッファサイズをPCが重くならないギリギリの値まで下げてレコーディングする必要があります。
このようにメリット・デメリットのあるプラグインでの音作りですが、「サウンドをもっと重くしたい」「リファレンスにサウンドをもう少し近づけたい」といった要望をクライアントの方からいただいた際、この方法でレコーディングしていたことによりギターを録り直すことなく音作りの調整を行うことができました。
今回はギターの音作り手法についてご紹介しましたが、今後も楽曲制作や、効果音制作における手法をご紹介していく予定です。MIT CREATIVEではBGMやジングル制作、効果音制作など様々な業務を行っております。
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また、弊社では様々なサンプル音源をご用意しておりますので聴いてみたい方などいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。
著者:針生 将宏(サウンドクリエイター)