- 機材紹介
- 2020.07.14
音声収録時に使用するポップガード(ウィンドスクリーン)~役割や種類について

みなさん、マイクの前にあるこの機材をご存知でしょうか。テレビ番組やミュージックビデオなどで、このような機材をご覧になったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。この機材はポップガード(ウィンドスクリーン)と言います。
プロレコーディングスタジオでよく使われるこの機材。もちろん私たちMIT STUDIOでも使用しています。今回はMIT STUDIOで使用しているポップガードについてご紹介いたします。
ポップガードとは
マイクと役者さんの間にあるこのポップガード。どのような役割を持っているのでしょうか。
ポップガードを使用する利点
- マイクに息がかかった時に出てしまう吹きを軽減してくれる。
- 役者さんの息や唾による湿気からマイクを保護する。
- 役者さんとマイクとの距離をはかる目印になる。
ポップガードはマイクやヘッドアンプのように直接的に音の変化をもたらす機材ではありません。ですが、ノイズを軽減したり、機材を守るなど収録の際には重要な機材の一つです。
MIT STUDIOのポップガード
MIT STUDIOでのナレーション収録には、主に3種類のポップガードが使われています。
MIT STUDIO手作りのポップガード

10年以上前に、当時のエンジニア陣によって手作りされたポップガードです。素材はホームセンター等で調達した物で作られています。フィルターによって吹きなどを抑え、マイク保護の役割も担っています。大切に使われているということもあり、現在でも多くの現場で使用されています。
STEDMAN

網々の形のこのポップガード。素材は金属でできています。網目が少し荒く、吹かれに弱いのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、このポップガードは網々の構造上、息が斜めに曲がるようになっています。そのため声はマイクに向かい、息はマイクから逸れてふきが改善される仕組みになっています。また、ネックの部分が強いためセッティングしやすくなっています。
JZ

立体的で正面から見ると水面に水滴が落ちた時の波のような形のこのポップガード。こちらもSTEDMANと同様に金属でできています。このポップガードの特徴は円形に凹凸している形。この形が吹きの軽減に役立っています。また、他のポップガードと比べて円の大きさが小さいため、視界の邪魔にもなりにくいです。エンジニアの好みによって使うポップガードの種類が変わります。
ノイズの軽減具合、ネック部分の取り扱いやすさ、ポップガードを使用したことによる音の変化等。エンジニアがどこを重視するかによって使用する種類が変わります。MIT STUDIOでの収録の際に、何を使っているのか、見てみるというのも面白いかもしれません。
衛生面にも配慮しています
新型コロナウイルスが流行っていることもあり、衛生的が気になる方もおられると思いますが、複数の方が使用するものですので、普段から使用後は除菌をしていますのでご安心ください。収録時に不安な点などがありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
著者:山田悠斗(MAエンジニア)