- STUDIO
- 2020.02.13
MA作業における映像再生環境のご紹介~映像とリンクさせた音声収録に対応
プロユースのレコーディングスタジオといえば、音楽をメインに扱うレコーディングスタジオと、TVCMなどがメインのMAスタジオなどがありますが、MIT STUDIOはこれまで、音楽とラジオCMをメインに扱う「音」専門のスタジオでした。
TVCMやVP(ビデオパッケージ)などの映像が絡む案件が全くなかったわけではありませんが、昔なじみのお客様からは「ラジオのMIT」との認識で、「映像なんて流せるの?」と言われたこともありました。
そんな弊社も数年前から映像に力を入れ始めており、少しずつではありますが機材やソフトウエア導入しております。今回は現在の映像再生環境のご紹介をいたします。
映像再生環境のご紹介
【Media composer】
Avidが提供するSDからHD、4K、果ては16Kまで対応する映像編集ソフトウェア(弊社のマシンスペックでは、16Kは扱えません)。こちらで持ち込まれた映像にTC(タイムコード)を表示させて収録時のガイドにしたり、MIX(ミキシング)した音声の差し替え、ビデオフォーマットの変換などを行っています。 Media composer導入前は、Avid Mojoを使用して映像の再生のみ行っていました。当時と比べれば格段に出来ることが増えてます(あくまでMA用ですので、映像編集などは行っておりません)。
【Ultra studio 4K&Smart Videohub】
Blackmagic Design社の数多くのビデオフォーマット・解像度をサポートするビデオキャプチャー/再生機。こちらでSD/HD/UltraHD/2K/4Kなど様々な形式の映像を再生し、Smart Videohub(写真中段)でエンジニア・クライアント・ブース内モニターへと分配しております。
CM・VP(ビデオパッケージ)など長時間の収録になる場合は座って、ゲームなどの戦闘シーンで声を張る場合は立ってなど、ブース内は、立ちでも座りでも映像を見ながら収録できるようになっております。
映像環境の様々な変化~テープからファイルへ
一昔前、MAではD1、D2、BETACAM、D-BETACAM、DVCAM、etc・・・。多くのテープデッキが使われており取り揃えるのも大変でしたが、映像がファイルベースになり、BlackmagicDesignやAJAなど安価で高性能な機材が出回るようになって随分と導入のハードルが下がりました。様々なコーデック・規格の知識が必要など、また違った大変さがありますが、対応できる映像の形式が大幅に増え、お客様のご要望に対応できる幅が広がりました。
TVCMやVP(ビデオパッケージ)のみならずWebCM・ゲームなど、映像とリンクさせての音声収録はますます重要になっていくと思います。音声のみの収録では成し得ない、演出の向上、内容・理解の強化、作品のクオリティアップの一助をハード(機材)、ソフト(人・技術)両面でさせていただければと思っております。
MA作業の依頼や、気になる点・ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
著者:齊藤 隆宏(MAエンジニア)