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  • 2025.07.18

ミキシングコンソール「SSL SL4064G+」のスタジオ移転後のメーターの整備について

皆様、初めまして!2025年4月に入社いたしました、音楽エンジニアの冨部(とんべ)と申します。よろしくお願いいたします!入社後すぐに、スタジオ移転という非常に貴重な経験をさせていただき、東新宿に拠点を移してから早くも1カ月が経ちました。

現在、MIT STUDIOは、MA業務で主に使用するSTUDIO A、STUDIO 3、STUDIO 5が稼働を始め、音楽業務に用いるSTUDIO 1、STUDIO 2も、それぞれ7月10日、7月24日にオープン予定です。 

Solid State Logic「SL4064G+のメーター整備」

今回は、私たち音楽エンジニアが日々扱っている、SSL SL4064G+というミキシングコンソールの「メーター整備」についてご紹介させていただきます。まずは卓を設置し終えた直後のメーターを確認してみます。

SSL SL4064G+のメーター(移転設置後の状態)

針が正しく「0」を示しているメーターが少なく、これは調整しがいがあります(笑)。移転の際、卓はそのまま運ぶのではなく、いくつかに分解して搬入したため、運搬中の振動などで、メーターの針にズレが生じたのが原因だと考えられます。現状も確認できたので早速、調整していきたいと思います!

まずは卓の裏側に回り、後ろのバックパネルを外します。バックパネルを止めているネジが少し特殊で、ネジ穴がかなり小さいうえに、六角のドライバーなので注意が必要です。

バックパネルを取り外し

バックパネルを外すと大量の基盤とケーブルが見えるので、上側にある緑色の基盤を確認します。

SL4064G+のケーブル

緑色の基盤に近づくと、針調節用の白いネジのようなものがあります。これを右に回すとメーターの「ー」、左に回すと「+」に、針が動きます。メーターは通電していないと動かない為、感電には十分注意して作業が必要です。

緑の基盤部の白いネジでメーターの位置を調整

ここからは二人での共同作業です。一人は卓の正面から画像のようにメーターを監視し、針を「+」なのか「ー」なのかを後ろで調節している人に伝えます。後ろで調節している人は、メーターを見ている人が、どのくらい動かして欲しいのか、言葉のニュアンスから顔から感じ取って、慎重に調整していきます。

二人体制での作業

最終的にすべての針が「0」を正しく指すようになり、調整は完了しました。

SSL SL4064G+のメーター(調整終了後の状態)

このように三田(田町)スタジオで長年培われた、“当たり前”の環境を、東新宿でも変わらず提供できるよう、コンソールだけでなく、アウトボードやマイク、ブースの準備など、私たち新入社員も準備に励んでいます。

これからも“気持ちよく音が鳴る場所”をしっかり守っていけるよう、明るく元気にがんばります!移転したMIT STUDIOで、皆様にお会いできるのを楽しみにしています♪今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。是非MIT STUDIO まで、ご気軽にご相談・お問合せください!

著者:冨部泰喜(音楽エンジニア)

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