- STUDIO
- 2024.12.10
トラックボール「Kensington Expert Mouse」のクリックボタンの修理~マウスマイクロスイッチを交換
MIT STUDIOでは、これまで様々な機材のメンテナンスや、修理についてご紹介してきましたが、今回は、レコーディングスタジオで利用していることが多い「トラックボールの修理」について、ほんの一部ではありますがご紹介します。
先日から、Kensingtonのトラックボールの左上のクリック部分の感触が悪く、クリックしても反応がないこともあるので、今回は左上のクリック部分の修理をしてきます。
MIT STUDIOにはEDIT部門もあるので、多くの人数と時間でトラックボールを使用しており、消費も激しくなりますので、スイッチ部分程度の不調、故障であれば交換できればと考えてしました。個人で修理する場合は保証やサポートの対象外となってしまう場合がありますので、自己責任でお願いいたします。では中身を見てみましょう。
トラックボールのカバーを外して確認
このようになっています。メーカー名、品番が書いてあれば、同じ部品を探したり、互換性のあるものを調べる手間が省けるのでありがたいです。ただ今回は品番名までは書いていなかったため、サイズを定規で測った上で、別メーカーのものを探しました。
一応カバーを外した状態でも、同じ様に反応が無いかを確かめておきます。以前同じ症状が出た時に、カバーを外して動作確認をした際、問題なく動作してその後カバーを付け直すと、元通りに動いたことがありました。この場合は中に埃が溜まってしまい、動作不良を起こしていたのではないか?という結論になりました。このトラックボールの性質上、機械の内部に埃を取り込みやすいのでこまめな掃除も必要ですね!他のものに比べると、このトラックボールは特にゴミなどを取り込みやすく、分解すると髪を巻き込んでいたこともありました。
千石電商にて購入したマウスマイクロスイッチを交換
さて今回は、千石電商さんに同じサイズのパーツがあったので購入してきました。ちなみにパーツ名前は「マウスマイクロスイッチ」で調べると同様のものが様々出てきます。
以前紹介したシャトルの修理とは違い、マウスセンサーなどもあるので分解するのも少し大変ですね。ネジを無くさないように気をつけましょう。ではスイッチの交換が完了したので、動作確認をしていきます。まずは基盤を固定した状態で確認します。
問題なさそうであれば諸々のカバーを取り付けた後に再度動作確認。他のスイッチは使用してしばらく経っていますので感触に多少の違いはあるかもしれませんが、使用したときに違和感がなさそうかも確かめれば、修理は完了です!
こういった機材は世代によって使われているパーツが変わっていたりするので、なるべく実際に分解してみて品番などを調べられるといいですね。MIT STUDIOでは日々、機材メンテナンスなどをおこない、スタジオをご利用してくださる方々が、より良い音で快適に収録を行えるよう努めておりますので、是非お問合せ・ご相談お待ちしております。
著者:安居翔貴(MAエンジニア)