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  • 2024.06.17

CM用音源の選曲方法について~クライアントに採用されるまでの流れや選曲事例をご紹介

MIT CREATIVEでは、テレビCM、ラジオCM、企業VP(ビデオパッケージ)、ゲームやYouTubeで使われる楽曲制作や、選曲、効果音制作など、音に関わる様々な業務を幅広く行っております。

MIT CREATIVEには、2人の楽曲制作クリエイターが所属しており、色々なジャンルの楽曲を日々制作しております。ただ予算が合わなかったり、納期が短かい場合など、楽曲制作が出来ない時もあります。その場合は、エムアイティギャザリングで契約している、ロイヤリティフリーの音源から選曲し、お客様にご提案することもあります。また以前にもご紹介したaudiostock様に楽曲を登録しておりますので、こちらからも選ぶこともあります。

関連リンク:『Audio Stock』に作品登録しているおすすめの楽曲&使用例をご紹介~リクエストもお待ちしています

今回は「選曲」について、どのように曲を選んでいくか、またどのような曲が採用されやすいのか、今まで様々な楽曲を選んで提供してきた、私個人の感想ではありますが、ご紹介したいと思います。

CMのイメージに合わせてロイヤリティフリー音源を検索

まずはロイヤリティフリー音源が採用される仕事としては、CMやVP、ドラマCDなど多岐に渡ります。今回は「CMで楽曲を使うこと」を想定します。

最初は原稿を読み打合せを行います。その際にクライアントさんが「どのような曲をイメージしているのか」を共有するのですが、人によってイメージはバラバラです。明確にイメージをもっている方もいれば、イメージがざっくりな方もいますので、打合せの際にできるだけ多くの情報を引き出しておきます。

打合せが終わった後は、曲を選び始めます。以前弊社ではCDを大量に並べて、その中から合う楽曲を見つけて選んでましたが、最近はすべてデータ化しておりますので、データから引っ張ってきます。曲の探し方は契約会社によっても異なりますが、audiostock様から楽曲を選ぶ場合は、オフィシャルサイトから選んでくるのがとても簡単です。オフィシャルサイトへ行くと、検索欄がありますので、そこにイメージしているワードを入れて曲を絞っていきます。

選曲音源がCMに採用されるまでの流れ

今回は弊社MIT Artists所属「高橋琴音」のボイスサンプルを利用して、15秒CMを作っていきます。

F1層ターゲットのコスメアイテムをイメージして選曲

商品はコスメ系のアイテムで、ターゲットはF1層を想定し、曲のイメージは「春、明るい、元気、かわいい、おしゃれ、清潔感」などでしょうか。また原稿の文字の量も参考にします。CMですので15秒~20秒の短い尺にいれる文字が多ければ、読み手は早くしゃべらないといけません。また、選曲の中に明るくて可愛くとも、テンポがゆっくりな場合、喋りと音楽がちぐはぐになってしまいます。

今回のケースでは、そこまでゆっくりでも早くもないため、テンポ的にはそこまで気にしなくてもよいかもしれません。バリエーションを出す意味で、ゆっくりな曲とアップテンポの曲を提案しても良いですね。

曲のイメージをそのまま検索しても良いですが、それでも大量に出てくると思います。さらに曲を絞っていくわけですが、私が気にすることは、「曲がキャッチ―であること、曲の展開が豊富なこと、編集のしやすさ」です。

展開が多いまたは緩急のあるキャッチーな曲は採用されやすい

曲がキャッチーであるのは、CMなので耳に残るような曲、意識を向けてもらうような曲が良い為です。また曲の展開が豊富であることもこれに当てはまります。そして、編集のしやすさは15秒で、曲の使いどころを上手く当てはめられることができれば良いのですが、ループ曲でしたら編集はしやすいとは思います。

但し、ループ曲はあまりキャッチーな曲が少ない印象です。私の選ぶ基準としてはキャッチーさや、展開の多さのほうが優先度は高いです。フェードアウトで終わるる曲は、CMで使用すると考えると選ばれにくい傾向にあります(ゲームの中の曲だったり、VPですと逆にループ曲が良い場合もあります)。

CMで使われやすい曲ということで考えてみると、原稿のイメージ(春、明るい、元気等)を検索したということは、タグやイメージに今回のワードを入れ込めば、検索にも曲が引っかかりやすいということになります。また、個人的に選曲で使われやすい傾向の曲は、やはり展開が多い曲や、緩急がある曲です。ということで、今回は3曲を候補として提出いたしました。

サンプル1

サンプル2

サンプル3

選んだ楽曲を、クライアントさんが確認できる時間があれば、収録前に聴いて頂きます。その中で、イメージが違った、もう少しバリエーションがほしいなどの、ご依頼・ご要望などにも対応していき、最終的に選ばれた楽曲とナレーションをmixしCMが完成します。

MIT CREATIVEでは、作曲・編曲、効果音制作、レコーディング、mix、キャスティングなど、一連の行程を、まとめて1度に行うことが可能です。テレビ/ラジオCMの音楽や、ゲーム音楽、YouTubeのオリジナル楽曲やBGM、タイトルで使用するジングル、サウントロゴ、効果音など幅広く承っていますので、音でお困りの方はぜひお気軽にご相談・お問い合わせ下さい。

著者:廣澤拓郎(サウンドクリエイター)

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