- STUDIO
- 2024.05.23
第1スタジオ『メインフロア』でのナレーション収録~広いフロア使用の利点や弱点の解決方法
向暑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は、コロナ禍真っ最中の春に、MIT STUDIOブッキングとして入社してから、3度目の春を迎え、少しずつ自分が対応できる仕事に広がりを感じながら、新たな業務にもチャレンジしていかなくてはと、身を引き締めております。そんな中、先日少し珍しい案件に立ち会いましたので、ご紹介いたします。
MIT STUDIOの第1スタジオは1番広い録音スタジオです
第1スタジオでは普段、主に楽器のレコーディングをすることが多く、ストリングスや4リズム案件のお問い合わせをいただくと、こちらのスタジオをご案内しております。今回の少し珍しい案件というのは、MIT STUDIOで一番大きな第1スタジオのメインフロアで「ナレーション収録を行う」という案件です。
まず第1スタジオのメインフロアというのは、冒頭にもお話した通り、普段は楽器を収録することが多い空間です。広さで言いますと40㎡、ストリングスのダブルカルテットくらいの編成の音が、とても綺麗に録れる空間です。また第1スタジオに常設しているSteinway B-211をピアノブースから、メインフロアに出して演奏することも可能です。
天井も高く、メインフロアの(コントロールルームから見て)奥には、サブブースが2つ付いているので、様々な編成・収録様式に対応できます。
広いフロアでナレーション収録する利点
そして今回は「ナレーション収録」ということですが、実は「第1スタジオでナレーション収録を行う」こと自体は珍しいことではありません。その場合は(コントロールルームから見て)、メインフロアのにある、サブブースの「BOOTH2」とオフィシャルサイトに記載してある場所で、収録を行います。こちらのブースは、音楽案件では歌収録で使用することが多く、他のブースより音の響きがデッドに作られております。そのため普段MA案件で使用している他スタジオと遜色なく、ナレーション収録を行うことができます。
しかし、同時にしゃべる演者の人数や、大きいモニターで映像が見たいなどの、ご要望に合わせて、今回のように、第1スタジオのメインフロアでの収録をご提案させていただくことがございます。1度、3人の演者様がそれぞれ机をひとつずつ使用する想定で、コの字型の座り位置で収録をしたいというご要望があった際は、このメインフロアで対応しました。このように広さを生かして演者様の座り位置などに融通を利かせることができるのが、広いメインフロアで収録する利点だと考えております。
「広さ」の弱点は常設の衝立で音響調整
しかしブースの「広さ」は良い面ばかりではありません。収録中一番気にしなくてはならないのは、音の響き方です。平面はもちろん、天井も高い分どうしても音が響きやすく、普通に収録すると、通常のナレーションより、空間を感じる音となってしまいます。そこで下記写真のように、常設の衝立で回りを囲みます。こうすることによって、音が響きにくくすることができます。またマイキングやその他セッティング等、スタジオを熟知している弊社エンジニアにお任せいただければ、より高クオリティーな音をお渡しできるかと存じます。
いかがでしたでしょうか?初めてこのブログを覗いて頂いた方も、普段ご利用いただいている方にも、第1スタジオの新たな可能性をご提示できておりましたら幸いです。
多くのご要望がある場合でも、このMIT STUDIOを一番よく知るからこそ、様々なリクエストに応えるべく、あらゆる角度から様々なご提案できるように精進いたします。まずはご相談だけでも、お気軽にお問合せフォームよりご連絡ください。
著者:結城ひなた(営業)