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  • 2023.03.14

レコーディングエンジニアにとっての耳の良さ~訓練や経験によって培うことができる

今回のブログでは、レコーディングエンジニアにとっての『耳の良さ』について、触れていきたいと思います。一般的に『耳が良い』というと「カラオケなどで歌が上手い」「ギターやピアノで、耳コピが早く出来る」などが、思い浮かばれるのではないでしょうか。

レコーディングエンジニアにとって『耳が良い』とは?

一般的な耳の良さに対して、レコーディングなどのエンジニアにとって『耳が良い』というと、まず、音程感やリズム感がまず思いつきます。音程感として「絶対音感」を持っている方がいます。これは子供の頃に身に付けていないと、相当難しいと言われていますが、絶対音感がないからといって、特に業務上不利になることはあまりません。また、『絶対音感』に対して『相対音感』というものもありますが、こちらは訓練次第では、大人になってからでも身につくため、もともと、音感があまりない方でも「長年働いているうちに、身についていた」という場合もあり、リズム感も同様です。

音程感とリズム感の次はMIX感です。音楽のバランスは、歴史や流行とともに変化し、また回帰したりといったイメージがありますが、そのバランスは感性に頼るだけではなく、流行をいち早く知るか、色々な音楽をどれだけ聞いているか、どれだけ経験しているかなど、様々な要素が絡みあっています。

MIXバランス

MIT STUDIOのMA(マルチオーディオ・・・音の調整や収録作業)では、ラジオCMや、企業VP(ビデオパッケージ)、ゲームのトレーラーのMIXを行うことが多いですが、これらのMIXが気持ちの良いバランスにできるのは、その人の感性だけではなく、環境や経験によるものが大きいです。

MIT STUDIOでは、編集専門のエディターチームがありますが、MAエンジニアやエディターにとって『耳が良い』というと、ノイズの感じ方でしょうか。特にゲームのボイス収録の際に関わることが多いですが、収録された音声に様々なノイズが乗ってしまうことがあります。ノイズというと、リップノイズ、ペーパーノイズ、ポップノイズなどが特に多いです。

音声の波形

これらの小さなノイズや、音の中に隠れたノイズを、正確に聞き取る事に関しては、他の『耳が良い』と比べると、その人の感性はあまり関係なく、訓練や経験の比率が圧倒的に高いです。

基本となる技術が備わってこその『個性』

エンジニアにはそれぞれ個性がありますが、それだけがすべてではなく、基本となる技術が備わってこその個性だと考えています。MIT STUDIOは、みなさまに気持ちよく、ご利用いただけるスタジオを日々目指して参ります。なにかご不明な点などございましたら、お気軽にご相談・お問合せください。

著者:安居翔貴(MAエンジニア)

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