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  • 2023.01.18

レコーディングスタジオ外での収録作業『外録(ガイロク)』~ガンマイクのご紹介

今回のブログでは、『外録(ガイロク)』についてご紹介します。

業界関係者以外の方には、あまり聴き慣れない言葉かと思います。『街録』とも書きますが、読んで字の如く、録音スタジオ以外での収録全般のことを指しています。例えば、TVCMは、撮影スタジオなどで収録することが多いですが、その際に『タレントの声だけを収録』する案件のことを、MIT STUDIOでは『外録』と呼んでいます。街頭インタビューやVP(ビデオパッケージ)での、コメント収録なども外録に含まれます。

外録に使用する機材について

当たり前ですが、スタジオのブースとは環境が全然違いますので、使用するマイクも録音機器も外録専用の機材を使用します。マイクは「ガンマイク」「ショットガンマイク」などと呼ばれる、細長い独特な形状のマイクになります。

撮影がメインである場合は、画にマイクが映り込まないように、離れた場所から収録します。そのため周りの余計な音を拾わないように、指向性の鋭い(狙った音だけを収録しやすい)マイクが求められます。また予めピンマイクなど仕込んでおけない状況や、周りの環境がうるさい所(街頭インタビューやスポーツ中継など)でもよく使われます。

ガンマイク『sanken CS-2』を使用

sanken CS-2
sanken CS-2(アップ画像)

この「sanken CS-2」は、横のスリットから入った音が、位相差によって相殺されて小さくなります。

参考リンク:CS-2(マイクロホン)オフィシャルサイト

マイクブームポールを使用しで収録(イメージ)

マイクブームポールを使用

写真はマイクブームポールを、3mほど伸ばしています。ここまで伸ばして収録することは、あまりありません。音声は照明やカメラ位置が決まってから、最後に立ち位置を探すので、照明やセットの隙間から狙うことが多いです。影が演者やセットに、落ちないよう気を付けるように立ち回ります。

録音機器はフィールドレコーダー『ZOOM F8n』を使用

録音機器は、フィールドレコーダーと呼ばれる、持ち運びやすいポータブルタイプのものを使用します。撮影場所も1ヶ所とは限らないので小型で軽量、その上、堅牢な作りのものが良いですね。電源が確保できないこともあるので、バッテリーの持ち時間も重要です。

ZOOM F8n

『ZOOM F8n』は、入力が8チャンネルあるので、複数人のガンマイク・ピンマイク同時収録に対応できます。操作パネルが集約されて、直感的に操作できるところも良いです。

関連リンク:フィールドレコーダー『ZOOM F8n』~特徴やおすすめの機能を紹介

余談ですが、電源とWi-Fi環境が整っていれば、MacBookに小型オーディオデバイスでProToolsに録音する!ということもやっています。待ち時間に編集作業をしたり、擬似的な掛け合い収録や複数人バラバラの合わせ台詞収録もスムーズにできるので、機動力は落ちますがメリットも多いです。

このようにMIT STUDIOでは、スタジオ内での音楽・ナレーション収録作業以外にも、TVCM・ラジオCM・WEB広告などの外録も承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

著者:齊藤 隆宏(MAエンジニア)

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