- MIT CREATIVE
- 2025.12.16
高精度な音響分析を可能にするプラグインKlanghelm「VUMT deluxe」のご紹介
MIT CREATIVEは、TVやラジオCM、ゲーム、遊技機、企業VP(ビデオパッケージ)などの音楽や、効果音を作っている部署です。今回は、 プラグインKlanghelmの「VUMT deluxe」をご紹介いたします。
VUMT deluxe

関連リンク:VUMT & VUMT deluxe公式サイト
音楽制作、ミキシング、マスタリングにおいて、音量バランスやステレオイメージを正確に把握することは、作品のクオリティを大きく左右します。本製品は、VUメーター・RMSメーターなど複数のメーターモードを搭載した高性能モニタリングプラグインで、プロフェッショナルの現場でも活躍できる充実した解析機能を備えています。
本プラグインの大きな魅力は、MONITOR セクションに搭載された L、R、LR、RL、Mid、Side などの成分別再生機能です。スイッチを押すだけで、通常では意識しにくい音の成分を個別に聴き分けることができ、制作判断の精度が飛躍的に向上します。
まずは音源を比較してみてください
通常
MIDのみ
Lのみ
Rのみ
これらを聴き比べることで、楽曲がどのような要素で構築されているのか、どこに改善ポイントがあるのかが明確になります。ミックス初心者の学習用としても、プロの確認作業としても非常に有用です。DISPLAY セクションで LR / MS を切り替えて高度なステレオ調整が可能です。

DISPLAY では「LR」、「MS」モードを切り替えられ、L音量をわずかに持ち上げたり、Side成分を広げるといった調整が簡単に行えます。特に MS 処理は近年の音楽制作に欠かせないテクニックで、空間の広がりや奥行きを自然に向上させることができます。以下の音源では、Side をやや誇張した例を試聴できます。
MS処理
ただし、Side を広げすぎるとサウンドが平坦になることがあるため、軽めの設定で使用するのがポイントです。
フィルター・EQ・MONO MAKERなど補助機能も充実
本製品には、フィルター、EQ、MONO MAKER といった便利な音響処理ツールも搭載されています。低域のモノラル化や音色の微調整も可能で、作品の質感を整える工程にも役立ちます。さらに、ミックス用・マスタリング用のプリセットが用意されているため、初心者でもすぐに実践的なセッティングを試せます。
プラグインの画面サイズやカラーを自由に変更できるため、自分の制作環境に合わせて視認性を高めることができます。長時間の作業でも快適に利用できる点は、プロにとって大きなメリットです。また価格は 22ユーロ と比較的手頃で、初めてモニタリングプラグインを導入する方にもおすすめです。
MIT CREATIVEでは、作曲・編曲、効果音制作、レコーディング、mix、キャスティングなど、一連の工程を、まとめて1度に行うことが可能です。テレビ/ラジオCMの音楽や、ゲーム音楽、YouTubeのオリジナル楽曲やBGM、タイトルで使用するジングル、サウントロゴ、効果音制作、選曲など幅広く承っていますので、音でお困りの方はぜひお気軽にご相談・お問合せ下さい。
著者:濱田 幹浩(サウンドクリエイター)