- MIT Artists
- 2025.07.09
新人エンジニアの歌収録研修レポート~マネージャーとして所属声優の新たな魅力も発見
2025年6月から東新宿に移転して約1か月。用意するもの・片づけるもの・調整することが重なり、かなりバタバタしておりましたが、最近やっと東新宿での勤務に慣れてまいりました。慣れてきた頃に、とても貴重な体験ができたので、今回はそれをブログにしようと思います。
歌収録研修~新人エンジニアの技術研鑽
6月後半。MIT STUDIOの音楽チームの 「歌収録」の研修に参加しました。研修の目的は、音楽チームに入ってきた新人エンジニアの歌収録現場の経験を積むためになります。完全社内向けの研修なので、歌い手も社内の人間。とはいえ、収録時間を決め、ブースにマイクを立て、エンジニア席・アシスタント席に各担当が座り、先輩エンジニアがディレクター席に座ると、あっという間に普段の歌収録さながらの緊張感に包まれました。

神路めぐみの歌唱力に感嘆
今回の研修には、MIT ARTISTS所属声優の神路めぐみが歌い手として参加しました。神路の本格的な歌を聞くのは初めてだったのですが、かなりの実力で驚きました。透明感のある優しい声が際立ち、演技で培ったであろう肺活量&声量が感じられる高音のロングトーンには思わず拍手をしてしまうほど。元々歌がお好きとは知っていましたが、所属アーティストの新たな一面が見ることができて、マネージャーとしても実りのある研修でした。
関連リンク:神路めぐみプロフィール
また、私はコントロールルームに居たのですが、普段収録中にしているリアルな会話を聞く機会でもありました。1つの音・1つの文字にまでこだわるディレクションで、素人の私には「何か違いあるのかな?」と首をかしげてしまう瞬間もありました。しかし、いざリテイク後を聞いてみると、明らかに曲に合うニュアンスになっていたりと、より良くなっているのが分かったので、音楽が作られる過程の面白さを知りました。
また、私も歌い手としてレコーディングを体験しました。ブースに1人入り、ヘッドフォンをつけると、そこはもう完全に独りの世界。会話があるコントロールルームとは違い、歌い手の耳には、トークバックを押している間のディレクターの声しか誰かの声が入ってきません。その心細さは想像を超えていました。
「ディレクション通り上手く歌えただろうか?」、「下手で困らせてないだろうか?」、そんな考えが嫌でもよぎってしまい、演技収録でも歌唱収録でも、演者さんはこんな思いをしながら、自分とディレクターさんの正解が合わさる瞬間を探しているのかと感服しました。その演者に対してマネージャーの私ができるサポートはなんだろうと、私はこの答えを探していこうと思います。
今回音楽の研修に参加して得た、本当に貴重な経験を胸に留め、新しいスタジオでの勤務に生かしていこうと思います。ご相談・お問合せお待ちしております。
著者:結城ひなた(営業・マネージャー)