- STUDIO
- 2024.02.06
高性能スタジオモニター『KS Digital』の試聴会を開催~スピーカーの種類やそれぞれの印象について
先日、MIT STUDIOの定期メンテをお願いしているスタジオイクイプメント様のご厚意により、「KS Digital」モニタースピーカーの視聴会を、MIT STUDIO第1スタジオにて行いました。今回はその内容について、ご紹介させていただきます。
関連リンク:KS Digital製品ページ(スタジオイクイプメント)
KS Digitalとは
ドイツで創業した「KS-Digital」は、1997年にスタジオモニターを開発し、大学での信号処理の研究を基に、スタジオ、音楽制作現場で豊富な実績を積み重ねています。 そして20年以上の歴史の中で世界初のリニアデジタル制御FIRTECモニターが開発され、 2018年にはFIRTEC技術を搭載した、C-referenceシリーズが発表されました。 特許取得の技術は、各楽器をパノラマに綺麗に配置する為を前提条件として、開発されています。
スピーカーの種類と実際に聴いてみた印象
今回は、モニタースピーカー計5種に加えて、サブウーハーなども設置して、様々な組み合わせを試しながら、スピーカーの聴き比べを行いました。
同軸2wayスピーカー
同系統の同軸2wayで構築される、「C5」、「C8」、「C100」は、ユニットの大きさに比例して、音の迫力やレンジの広さの違いなどを実感することができましたが、音のキャラクターとしては、それぞれ違った良さがあり、大きければ良いとは一概に言い切れない魅力を感じました。また同軸の強みである一体型ユニットの特性として距離による音の位相差は感じにくく、よりフラットな耳で聴けるためモニタースピーカーとして使用しやすいと個人的に思いました。
同軸3wayスピーカー
一方で同軸3way(同軸2way+ウーハー)の、「C88」や3wayの「A200mk2」といった、セパレート型のスピーカーについて、同軸スピーカーと比較すると、より音の立体感や左右の広がり感じられる音像であったり、高音の煌びやかさなどが目立っていたように感じました。また縦置き横置きで聞こえ方が変わるため部屋の形や広さによって使い分けができるのも強みだと思います。
視聴会を終えた感想
沢山のモニタースピーカーを、同じ部屋・高さ・距離・音量感を揃えて、聴き比べをすることが出来たため、それぞれのスピーカーが持つ個性の違いを、最大限に実感することができました。あくまで個人的な感想ではありますが、今回スタジオで色々な組み合わせを試しつつ、聴き比べを行なってきた中では、C5とC88のサブウーハーの組み合わせが一番好みの音になりました。
他に参加していたスタッフも、それぞれ好みが分かれており、スピーカー選びの奥深さを学べたような気がします。また常設のGenelec8341との比較もでき、普段から聴き慣れている音で聴くのとは違った、新鮮な感覚と魅力が感じられ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
いかがだったでしょうか?MIT STUDIOでは、様々なサウンドに応じた機材を厳選し、これからも揃えていきます。ぜひ、お気軽にお問合せお待ちしております。
著者 : 粕川 鈴(音楽エンジニア)