- STUDIO
- 2022.04.20
人間の耳の特性について~聞こえる音の範囲や等ラウドネス曲線など
今回は人間の耳の「音の聞こえ方」についてご紹介します。
人間の耳の聞こえる音の範囲
人の耳は20Hzから20kHzまで聴こえると言われています。周波数で書いてしまうと少しわかりにくいかもしれませんが、簡単にいうと数字が小さいと低音になり数字が大きいと高音になります。例を挙げるとテレビが放送休止している際の「ピー」という音は1000Hz、赤ちゃんの泣き声が4000Hzです。
人の可聴範囲は他の動物比べると狭いですが、その分わずかな発音の違いを聞き分けられる能力に優れています。確かにたくさんある言語を聴き分けられるってすごいことですよね。ちなみにですが、緊張したときに声が上ずりやすくなるのは、声帯の筋肉が収縮して固くなるかららしいです。人の耳は20kHzまで聴こえるのですが、ここで圧縮された音声データであるMP3のオーディオデータをiZotope社 RXで見てみます。


かなり上の部分が黒くなっているがわかると思います。黒くなっている=無音部分になります。mp3はかなり高域部分を圧縮しています。その分データ容量は少なくなりますが、こんなに削って大丈夫なのか気になると思います。でも、意外と普段聴いている音声は圧縮された物の方が多いんじゃないでしょか。気になる方は、ご自分のPCやスマホに入っている曲のファイル形式を調べてみてはいかがでしょうか。高域を削る理由はデータ容量が多いからなんですが、ほかにも理由があったりします。
音量と周波数の関係~等ラウドネス曲線
人の耳は同じ音量レベルでも、周波数により音の大きさが違って聴こえる特性があります。等ラウドネス曲線という、音量と聞こえる周波数感度を等高線で結んだものがあります。

縦軸が音圧レベル、横軸が周波数になっています。音圧は少し難しいかもしれませんが、簡単にいうと音の大きさです。この曲線を見ると3000Hzから4000Hzが最も感度がいいことがわかります。低域部分はあまり感度が高くないです。そして先ほど圧縮したmp3データで削っていた高域部分を見てみても感度が高くないことがわかります。つまり削っても、あまり違いが分からないということです。
耳に負荷のないよう音量と使用時間にご注意ください
今回は人の耳の特性についてご紹介いたしました。耳は一度悪くなると元に戻らないため、ご自分の耳は大事されてください。イヤホンで大音量で長時間音楽を聴くなどの行為はあまりよくないため、可能なら、使用時間を意識して、スピーカーやヘッドフォンで聞いた方が耳に優しいのでおすすめです。
MIT STUDIOではレコーディングやMIXだけでなく、音圧調整やノイズカットといったご依頼も承っております。サウンド関連でお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
著者:エディター